KDDIは第5世代移動通信システム「5G」を用いた携帯電話サービスの「au 5G」を2020年3月26日より、全国15都道府県にて展開を開始します。KDDIによると、au 5Gエリアは、2020年夏ごろには、全都道府県主要都市にて展開をするとのことです。
au 5Gでは、競合他社のNTTドコモ・ソフトバンクが5Gを展開する一方で、KDDI独自の取り組みとして、「AWS Wavelength」を配置することを予定しています。これは、KDDIが構築するエッジコンピューティング環境にて、アプリ開発者に、AWSと同様の、使い慣れたAPI・ツール・機能を使用しながら、低遅延を生かしたサービスを提供できるようにするサービスです。
au 5Gの利用エリアについて
au 5Gはサービスインの段階では、全国15都道府県の一部エリアで利用することができます。詳細のエリアについてはKDDIのホームページに掲載されているPDFファイルにて公開されていますが、住所のみの記載で具体的に “どこ” で利用できるのかは非常にわかりづらい状況です。
2020年夏以降には、全都道府県主要都市に展開で、2021年3月には約1万局、2022年3月には2万局程度の基地局を設置するとのことです。
料金プランも発表!
料金プランに関しても発表されました。KDDIの強みとして、Netflixなどのコンテンツ事業者のサービスと合わせて料金プランを展開します。
(1)データMAX 5G ALL STARパック
データ通信が使い放題のプランとなっていて、4つのネットコンテンツ(Netflix、Apple Music、YouTube Premium、TELASA)の料金を含んだプランです。
月額料金は5,460円~(データ利用量が2GB以下の場合、月額3,980円~)で、2020年6月以降の展開。スマートフォンからのデータ通信は無制限ですが、テザリング/データシェア/国際ローミング通信利用の場合、80GBまで。
(2)データMAX 5G Netflixパック
データ通信が無制限で、Netflix(ベーシックプラン)とTELASAがセットになった料金プランです。
月額料金は4,260円~ (データ利用量が2GB以下の場合、月額2,780円~)で、データ通信は無制限ですが、テザリング/データシェア/国際ローミング通信を利用の場合、60GBまで。
提供開始は今月26日から。
(3)データMAX 5G
データ通信が無制限なベーシックなプラン。
月額料金が3,460円~(データ利用量が2GB以下の場合、月額1,980円~ 。テザリング/データシェア/国際ローミング通信を利用の場合、30GBまで。
提供開始は今月26日から。
(4)ピタットプラン 5G
データ通信において、3段階の月額料金が自動的に適用されるライトユーザー向けのプラン。
月額料金は、1,980円/2,980円/4,480円の3段階。利用できる通信量は、1GB/4GB/7GBの3段階。
提供開始は今月26日から。
au 5G対応のスマートフォンも発表!
今回、KDDIは、日本市場で人気のスマートフォンブランドのモデルを5Gに対応させた「Xperia 1 II」「Galaxy S20 5G」「Galaxy S20+ 5G」「AQUOS R5G」を発売します。
他社にない目玉として、グローバルで人気なスマートフォンから、OPPOの5Gフラッグシップスマホ「OPPO FIND X2 Pro」、ZTEの「ZTE a1」をau限定で発売。また国内初として、Xiaomi製スマートフォン「Mi 10 Lite 5G」も発売します。
筆者はこう思う
今回のKDDIの5Gエリアは、NTTドコモ・ソフトバンクと比較してもかなりエリアが限定されており、完全なスモールスタートと言えるでしょう。現時点では、筆者の印象としてソフトバンクの5Gエリアは広いと感じたため、KDDIはこれから5Gエリアの拡充に向けてリソースを集中する必要があるでしょう。
5G対応端末も発売されますが、OPPO、Xiaomiといった国内キャリアでは今まで取り扱いのなかったメーカーの端末の販売はユーザーの選択肢を広げ、評価に値します。
5Gはまだまだこれからです。今後の展開が期待されます。
[KDDI]